JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
ねぇどうしてダメなの!?
どうしてわかってくれないのっ?


どうしようっ…

どうしよう…




行き場のない怒り。

込み上げる焦燥感。

漠然とした喪失感。



どうやってその場を後にしたのか…
車の中でひとり。

じりじりと絶望の波に追い詰められて、
ただ泣き崩れる事しか出来ず。


いつからかまた、途方に暮れる…




そうして、ハッと我に返ると。
時刻はとっくに23時を回ってて。

慌てて帰路についたものの…


帰宅した部屋に、今月忙しい響の姿はまだなくて。

ほっとしたのも束の間。
すぐに、ただいまの声が聞こえた。



「あ、おかえり…
ごめん、まだ夕食、作ってなくて…」

未だ収まりつかない心情と、申し訳ない状況に、戸惑いながら応えると。


俯きがちに隠したにもかかわらず、泣き腫らした目に気づいたのか…

優しい温もりに包まれる。



「全然いいよ?

じゃあ今からなんか買って来るから。
何がいい?」

私の髪をゆっくり撫でて、囁く響。
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