JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
ああ、そうか…

その話で察してしまった。


今まで興味もなかったし、人の事どころじゃなくて考えもしなかったけど。

響の永遠の片想いはきっと、単なる失恋で…
その相手は多分、生きている。



そんなのどっちでもいいんだけど…
だけど。


勝手に仲間だと思ってたから、
同じ類の片思いだと思ってたから…

心が不安定だった私は、なんだか裏切られた気分になった。



「…一緒にしないでよ」


「…え?」


「たかが失恋でしょっ?
そんなのと一緒にしないでっ」

そう突き放して睨みつけると。

響は驚きを浮かべて、悲しげに眉をひそめた。


「憧子さんには、わかんないよ」


「うん、わかんない。
わかんないけど、これだけは言える。

そんなの、会えるだけ幸せだから」


「会えないよ。

…酷いことしたんだ。
俺の顔なんて、2度と見たくないだろうし…
もう会わす顔なんてない」


「っ、そんなの気持ちの問題でしょう!?
別に会えないわけじゃないっ…
会うのが怖くて、ただ逃げてるだけじゃない!」
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