JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
とはいえ、それが通じる相手ばかりじゃない…

強引に腕を掴まれて、連れて行かれそうになる。


思わず、抵抗するように身体に力が入ったものの。

まぁいいか。
どうにでもなれ、と…

それを弛めた。


途端。



「悪いけどっ、俺の彼女だから」


男の腕を掴み返して、目の前に…

息を切らす、響がいた。



男達は、「んだよ、彼氏待ちかよ」と。
バツが悪そうに去って行く。




「…なんで、ここに?」

思ってもない状況に、虚ろだった感情が戸惑いに変わる。



「俺、憧子さんの事、何も知らないからさっ…
探す当てなんか、全然なくて。

出会ったこの辺にいないかなって、ダメ元で探してたんだけど…
見つかってよかったよ」


「…じゃなくて。
なんで探しに来たの?」


「なんでって…
急にいなくなったらびっくりするじゃん」


すっ、と。
心に椅子を差し出された気がした…


どこ行ってんの?
君の席はここでしょ?って。
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