JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「この先頑張ったって彼に会えるわけじゃないっ…
頑張ったって絶望は変わんないのっ!

胸を張れる生き方したって、彼が褒めてくれるわけじゃないっ…

頑張った自分を見せたいのはっ、
頑張ったなって撫でてほしいのは彼だけなのにっ…

前なんか向いたって、そこに彼はいないじゃないっ!!


なのにっ…


これ以上どう立ち直ればいいってゆーのっ!?」



「立ち直らなくていいんだよっ」



泣き喚く私の心に…

それはストンと落ちてきた。


だけど意図がわからずに、怪訝な思いで見つめると…



「今は…

立ち直らなくて、いいんじゃない?」


酷く優しい眼差しで…
柔らかにそう重ねられた。



「立ち直るタイミングなんてさ…
ある日突然、ふらっとやって来るもんだよ。

ただいま、って。


けど今はその時じゃなくて…

だから。
そのタイミングが訪れるのを待ちながら、
その人を思いっきり愛し続ければいいんだよ」



ふっと…

心が軽くなる。
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