JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「っ…

俺っ、その事でずっと…
周りから、自分から、責められて来たからさっ…

味方だって言われる事がっ、こんなに心強いとは思わなかったっ…」


言葉の合間に唇を噛んで、涙をこらえるように吐きこぼす響が…

痛々しい。



「響も…
ちゃんと泣いて、ちゃんと吐き出そう?」

思わず、そっと抱きしめると。


「っっ…

っ、ありがとうっ…」

ぎゅっと抱き返された。



「っ…
全部自業自得だってわかってるっ…

だけど俺っ、千景に嫌われて、世界が終わった気がしてた…

千景をっ、親友を家族を裏切って…
傷付けてっ…

そんな最低な自分なんかっ、存在する価値すらないって…

ほんとはずっと、消えてしまいたかったっ…」


泣いているのか、そう身体を震わす響。



その痛みに共感しながらも…


「でも私は…

響の存在に救われてる」



悲しみの淵にいる自分が、誰かを慰めてるなんて…
なんだか不思議に感じた。
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