JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
日曜。


鳴り出した携帯のアラームを止めたところで、秀人からの着信が入る。



「起きろーーっっ!!」

応答ボタンを押したと同時、大音声が漏れ響いて。

そのアラームで目覚めた響が、驚いた顔をこっちに向けた。


すぐにごめんの手を示して、手元の騒音にクレームをぶつける。


「うるさいっ。
なんなの、朝っぱらから」


「っはァ?おまえっ、今日のドライブ忘れたのかァ!?」


「忘れてないけど、こんな朝早くから出掛けるわけじゃないでしょっ?」


「や、行くぞもう!
こっちは気合入ってンだから、おまえもさっさと用意しろ~」


ドライブで気合って…
どこまで行く気なんだろう。

ふう、とため息が零れた。



「…わかった。
じゃあ今から1時間後に、成美の店があるビルで待ち合わせね?」


「成美の店ぇっ?

…じゃあ、そこで待っとく」

その近辺に住んでるのかと勘ぐった様子で、電話は終了の流れになる。


「あ、秀人っ。
来る途中、私の家に寄って、部屋から上着を持って来てくれない?」
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