JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
そこには笑顔と活気が溢れてて…

そんな場所は嫌なんだけど。


きっと色んな人生を重ねて来たであろう、おばあちゃん達の笑顔には…

なんだか絆されて、どこか懐かしさをくすぐられた。


それにイカシュウマイは、あっさりしたやさしい甘さとふわふわの食感で。
イカのプリプリと玉ねぎのシャキシャキした歯応えも楽しめて、絶品だった。




だけど。

1時間ほど車で走って、すぐに昼食。


まぁ、朝食は軽めだし。
さっきのイカシュウマイに小腹を刺激されて、お腹も空いてはいたけど…

だからって。


「秀人っ…
私そんなに食べれないしっ、こんな高価なもの…」


「俺が食いてんだから付き合えよっ。
それに、食えなかったら俺が食うから」

と、勝手に注文されて。

テーブルに、高級銘柄牛のステーキが運ばれた。


このドライブはグルメ巡りなんだろうか。



とにかく、頑張って完食しようと。
その一切れを口にすると…

それは、上品でとろけるほど柔らかくて。
甘みと旨味がジュワッと広がる、まさに逸品。
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