ifの奇跡
私と美沙のように久しぶりに会ったのなら今戻ったら邪魔になるかもと…思い直しもう一度トイレの方向に引き返そうとしたその時、
美沙と話していたその男性が、くるりと体の向きを変え今まで角度的に見えなかったその男性の顔が丸見えになった。
一瞬で世界が無音になった……
一瞬で周りの人や物が消え真っ暗になった…。
どれくらいそうしていたんだろう……。
通路に突っ立ったままの私の肩に誰かが当たった衝撃で、私の世界に音や他の人たちの姿が戻って来た。
今…本当に一瞬だけ違う世界に行っていた。
幸いにも、冬吾は私には気づかなかった…。
私の立っている方向とは真逆の方向に歩いて行った彼の姿はもう無かった。
席に戻ると…少しだけ美沙の様子がおかしかった。
多分、冬吾に会ってしまったからだと思う。
同じ店内にいる以上、私たちが顔を合わせてしまう可能性もある。
冬吾の戻って行った席からは、トイレに行くにも帰るにも私達の横を通ることになるから…。
そして美沙は私に、冬吾がここにいる事を言えずにどうしたらいいか迷っているはず…。
美沙と話していたその男性が、くるりと体の向きを変え今まで角度的に見えなかったその男性の顔が丸見えになった。
一瞬で世界が無音になった……
一瞬で周りの人や物が消え真っ暗になった…。
どれくらいそうしていたんだろう……。
通路に突っ立ったままの私の肩に誰かが当たった衝撃で、私の世界に音や他の人たちの姿が戻って来た。
今…本当に一瞬だけ違う世界に行っていた。
幸いにも、冬吾は私には気づかなかった…。
私の立っている方向とは真逆の方向に歩いて行った彼の姿はもう無かった。
席に戻ると…少しだけ美沙の様子がおかしかった。
多分、冬吾に会ってしまったからだと思う。
同じ店内にいる以上、私たちが顔を合わせてしまう可能性もある。
冬吾の戻って行った席からは、トイレに行くにも帰るにも私達の横を通ることになるから…。
そして美沙は私に、冬吾がここにいる事を言えずにどうしたらいいか迷っているはず…。