ラブ×コントロール
それから何となく、私はカイとまともに話をしなくなっていた。
別に避けてる分けじゃないけど…
放課後
野球部の前を通ると、カイがファンの子からタオルをもらってる姿が見えた。
何アイツっ…。
何であんな笑顔で返すのっ…。
本当に可愛い子なら誰でもいいのっ?
そんな光景を見た私は、胸の中のムカムカが増えてくのが分かった。
その時、グラウンドの方から
「お~いっ、宇美っ!」
カイの呼び掛けに、私は振り向きもせずに歩いた。
意地っ張りな性格からか、私はヤケになっていた。
…どうせ私達関係ないんだし。
そして私が校門を出ようとすると、水内くんがいるのが見えた。
「どうしたの?水内くん、誰か待ってるの?」
「あぁ、君だよ…咲原さん」
「えっ…」