ラブ×コントロール


今週の日曜日か…。


そう思いながら、帰ろうと教室を出ると突然誰かに腕を引っ張れた。


「おまえ、ちょっと来いっ!」


「はっ?カイ、ちょっと何っ!?」


私はカイに廊下の隅まで引っ張られた。


腕をつかまれたカイの力が痛かったのと、訳が分からなかった事でイライラした私はカイの手を強く振り払った。


「ちょっと、痛いっ!離してっ!」


そうして私達はその場で立ち止まる。


「……一体何っ?」


「おまえ、最近俺の事避けたりしたかと思えば、次は水内とデートかよっ?」


「何っ?そんなの私の勝手でしょ?」


絵美が言ったのか分かんないけど、何コイツ…マジで何か怒ってるし、


意味分かんないっ。


「…すんなよっ」


「はっ!?」


「だから、アイツとデートなんかすんなよっ」


「なっ…」


何言ってんの?コイツ、


もう…ヤダっ…!


「あんたに止められる権利なんかないわよっ!…私達何でもないんだからっ!」


そう強く言って、私はカイから離れ階段を降りて行った。


…思わず、言ってしまった。


あんな強く言うつもりなんてなかったけど…言ってしまった。


何でだろう…


すごくムカついてたのに


何で泣きそうになんかなってるの?私…。



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