ラブ×コントロール
「あーもう、ダメだっ!走って来るっ」
「えっ!?おいっ」
カイはグラブをマウンドに叩きつけ、グラウンドから走って行ってしまった。
「カイ―!いいけど、駅前まで行くんじゃねーぞっ?」
「誰が駅まで行くかよっ!」
「はぁー…まったく」
「もしかして今日なのか?デートって話、それであの調子なのか…カイのヤツ」
「幹野……そうなんだよ、まったく困ったよ~うちのワガママエースにはっ、もっとメンタルも整えてくれたらいいんだけどな~」
「…そうだな」
ーー
そして約束の時間、私が時間通りに待ち合わせ場所に着くと、水内くんがもう来ていたのが見えて駆け寄った。
「水内くんっ、早いね?」
「あぁ、女の子を待たす訳には行かないからねっ」
「えっ?そんなもん?」