ラブ×コントロール


「あーもう、ダメだっ!走って来るっ」


「えっ!?おいっ」


カイはグラブをマウンドに叩きつけ、グラウンドから走って行ってしまった。


「カイ―!いいけど、駅前まで行くんじゃねーぞっ?」


「誰が駅まで行くかよっ!」


「はぁー…まったく」


「もしかして今日なのか?デートって話、それであの調子なのか…カイのヤツ」


「幹野……そうなんだよ、まったく困ったよ~うちのワガママエースにはっ、もっとメンタルも整えてくれたらいいんだけどな~」


「…そうだな」



ーー


そして約束の時間、私が時間通りに待ち合わせ場所に着くと、水内くんがもう来ていたのが見えて駆け寄った。


「水内くんっ、早いね?」


「あぁ、女の子を待たす訳には行かないからねっ」


「えっ?そんなもん?」



< 114 / 364 >

この作品をシェア

pagetop