ラブ×コントロール


「ふ~ん、でも夢は持った方がいいぜっ?」


「あっ…うーん」


そして、カイはしばらく黙った後、少し落ち着いたトーンで口を開く。


「じゃあ…俺の夢応援しろよっ、おまえの夢が見つかるまででいいからよっ」


「はっ?…何で私がっ」


「いいじゃんっ、おまえの夢は俺の夢だっ」


「なっ…!?自分勝手なっ…」


コイツ、俺様!?


けど、無邪気に笑うカイに私は少し照れてしまった。


それに、こないだカイに言われた言葉を思い出す。


“おまえの事、何ともないなんて思ってない”


あれがどういう意味なのか、ハッキリ自覚は出来ないけど…。


でも、


「別に…私の夢が見つかるまでならいいけど…」


「よしっ!ちゃんと応援しろよっ」


言ってしまった…。


たまには、素直になってみてもいいかな何て思った。


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