ラブ×コントロール

アイツがエース



そして私達は2年になった。


新しいクラスに入ろうとすると、
ドンッと、入り口で誰かとぶつかった。


見ると、


「げっ…カイっ」


「げっ…って、おまえ進歩ねーなっ」


「あらっごめんなさ~い、小さくて見えなかったわ~」


カイの嫌味を私もすかさず嫌味で返す。


私達は相も変わらずこんな調子だ。


あれから野球部の練習は見に行ってない。


何だかカイに見てると思われたくなくて、行けないでいる。


「つーかまた同じクラスなの?」


「みたいだなっ」


「やめてよっ、また冷やかしの対象になるじゃん」


「俺のせいかよっ」


「まぁまぁお二人さんっ、入り口ふさがってるし、とりあえず中に入ろうぜっ」


言い合いをしていると、一平くんが止めにきて私達は仕方なく中に入る事に。


まったく、アイツのせいで朝から気分悪っ。


やっぱりこないだちょっとすごいなんて思ったのは、私の気のせいだっ…。


私はそう思おうとしていた。



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