ラブ×コントロール


カイの思いもよらない返事に、私が少しとまどっていると、


「だって行きたいんだろ?」


「…うん」


そうして食事を終えた私達は、そのまま海に向かうため電車に乗る。


混んでいた電車に隣同士で座ると、景色を眺めてるカイを見て、私は考えていた。


やっぱりコイツ、優しいのか、意地が悪いのか分からない。


「ねぇ、こんなとこ学校の誰かに見られたらどうすんの?また冷やかされるよっ」


「はっ?いいじゃん言わせておけば?」


「あんたね…」


「あっ言っとくけど、プレゼントなんてねーぞっ?」


「別にあんたに期待なんかしてないわよっ、私だって用意してないし」


まったく…何言ってんのコイツ。


だいたい何あげればいいのか…分からないし。


そうしてしばらくすると、海に着いた私達は少し浜辺を歩く。


「あ~やっぱり寒~いっ、でも海久々だなぁ、きもちい~きれいっ」


「何で海なんだよ?」


「えっ?見てると落ち着くし、なんか心が開放された感じがするからかなぁ…」



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