ラブ×コントロール
放課後。
「宇美~何でまた幹野くんとクラス違うの~ショック!」
私の席で、絵美が愚痴る。
「いや、私に言われましても」
「も~う泣きそう!」
「えっ?やめてっ」
絵美が泣いたらすごそう…っていうか、絵美本気なんだな。
「宇美はいいよね~本道と一緒で~」
「はっ!?全っ然よくないしっ」
「まったまたぁ~!見とれてたくせにっ」
「なっ…」
気付かれてたっ!?
「違っ…」
私が反論しようとすると、
「誰が見とれてたって?」
「カイっ…」
気付くと私達の後ろに、部活にいく途中のカイと一平くんがいた。
「それがね本道、こないだ宇美がっ…」
絵美ちゃん!?
私は絵美の言葉を遮るように口にした。
「あっ!絵美、幹野くんじゃないっ?」
「えっ!?ウソっ幹野く~んっ」
そう言って絵美は、幹野くんがいるかいないか分かんない所へ走って行った。