ラブ×コントロール


でも…誰に?


絵美は、幹野くんにあげる気満々で作りに帰るからと、今日は部活も見ないで帰って行った。


私は帰る途中チョコ売場を通ると…つい立ち止まってしまう。


そして…


家に帰り、つい買ってしまったチョコレートを見る。


買ってしまった…。


チョコレートを眺めながら私は悩んだ。


でも…とりあえず。


そう思って立ち上がりチョコをしまう。


ーー


そしてバレンタイン当日。


私はカバンを机に置き、自分の席に座る。


すると、


「おっす、宇美っ」


「あっ、カイ…おはよ」


ふぅ―…ビックリしたぁ。


カイがいつも通りに、私の席を通り過ぎて行った。


アイツ、そういうイベントには興味ないのかな?


いつもと変わらない、まぁ男の子なんてそんなもんか?


それに、きっとファンの子に沢山もらうだろうし、私のなんて…その中のたった一つだし。


「おっはよ~宇美っ」


「絵美、おはよ」


「で?結局どうしたチョコは?」



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