ラブ×コントロール
「うん、もう決めたの…いつまでもファンのうちの一人じゃいやだし、後悔するからっ」
「そっかぁ…応援してる、頑張って」
「うん、頑張るね?宇美には一番に報告するよっ」
「うん…」
“後悔するから”か…
絵美偉いな
私も後悔するのかな?
―カキーン!!
教室にいるといつものように聞こえてくる、野球部の音。
最近はあんまり練習見に行ってないな。
カイの投げる姿もクリスマス以来見てない…
見たいの?私…
絵美は幹野くんの所に行っちゃったな。
もしかして今日するのかな?告白。
上手く行って欲しい…絵美には、頑張ってたし…それに恋をしてる時の絵美はすごく可愛い。
真っ直ぐで素直で。
私は全然ダメだ…。
全部逆に出てる気がする。
私は両手を合わせて祈った。
“どうか絵美の想いが幹野くんに届きますように”