ラブ×コントロール
夕飯までの間、部屋にいた私はそんな事を思っていた。
すると、階段下からお母さんの声が聞こえてくる。
「宇美、ご飯よ~」
「は―い」
呼ばれた私は夕飯を食べにリビングへ向かうと、帰っていたお父さんもいた。
お父さんはもう飲み始めていて、私を見るなり話しかけてきた。
「お―宇美っ、今日男と帰ってきたらしいな?」
「あ~だから本道はクラス…そんなんじゃないってば」
「お父さん、宇美ったらずっとこうなんだからっ」
思わず私はさっきのカイの言葉を思い出して“クラスメイト”って言うのをためらってしまった。
すると、少し酔ってるお父さんが口を開く。
「ろくなヤツとかじゃねーだろうなっ?」
「えっ?」
お父さんの言葉に、私の口が思わず…
「アイツは“ろくなヤツ”なんかじゃないよ!すごく才能のあるヤツなのっ」