ラブ×コントロール
なんて…
思い浮かぶのはたった一人だけ、
カイは私にウィニングボールをくれるって言った。
別にその為だけじゃないと思うけど、いつも練習頑張ってる。
私はカイの為に何か頑張ってあげてるの…?
ーー
そして、今日が水内くんの家に行く最後の日。
玄関で、るりちゃんとまりちゃんとお別れの挨拶をしていた。
「宇美お姉ちゃん、また絶対遊びに来てねっ」
「来てね~」
「うんっ、きっとまた来るよ!るりちゃんもまりちゃんも元気でね?」
すると、るりちゃんが私に近づいて耳元で囁く。
「お姉ちゃんも頑張ってねっ」
「えっ?うん…」
「じゃあ、咲原さん駅まで送ってくよ」
「うん、ありがと」
るりちゃん達に手を振って別れると、私は水内くんと二人で駅まで歩く。