ラブ×コントロール

「僕、そろそろ勝負に出るよ」


「勝負…？」


「彼女…咲原さんには選んでもらう、僕か…君か」


「はっ！？何だよそれっ…アイツに何させる気だよ？」


「そんな顔するなよ、危ない目には合わせないよ、簡単な事さ…じゃぁ」


「おい！水内っ」


水内はそれだけ言うと教室に戻って行った。


ーー


そして放課後。


「咲原さん、話があるんだけど良かったら一緒に帰らない？」


「水内くん？えっと…」


そうだ、私も水内くんにちゃんと話さないと。


「うん、分かった」


「良かった」


水内くんは、いつもの爽やかな笑顔を私に向ける。


その時視線を感じて、私はカイと目が合ってしまった。


「あっ…」


するとカイは一平くんに声をかけられた。


「カイ部活行こうぜっ、ん？どした？」


「あっ…いや」