ラブ×コントロール
「えっ?でも…その日じゃなくても」
「ごめんね咲原さん、どうしてもその日がいいんだ」
「水内くん…?」
水内くんは少し申し訳なさそうな顔でそう言ってきたけど、すぐにいつもの笑顔に戻った。
「もし来てくれたら僕は幸せだな、この先絶対離さないよ、こんな風にっ…」
「えっ…?」
次の瞬間、私は水内くんに突然抱きしめられた。
一瞬頭の中がパニックになる。
「ちょ…水内くん!?」
水内くんはそのまま私の耳元で喋りだす。
「ダメだよ?咲原さん、油断しちゃ…あんまり僕に心許すと…僕も男なんだから押さえられなくなるよ」
「ご…ゴメン」
私はそう言うと、水内くんから離れた。
「ゴメンね?イヤな思いさせて…君に気持ち伝えてから僕、自分の気持ち上手くコントロールできないみたいだ」
水内くん…。
水内くんの言葉に、私はただ小さく首を横に振った。
「けど本気だから、約束忘れないでね?」
「…うん」
真剣な眼差しで私にそう言うと、水内くんは立ち上がった。