ラブ×コントロール
すると…水内くんが私の肩に両手を置いて私の体の向きを変えた。
「ほら…君が向かう所はあっちだよ?」
私の体は公園の出口に向けられた。
「み…水内くん…?」
「僕は今日の試合は行けないよ、それに早く行かないと試合終わっちゃうから」
「………」
私は水内くんの優しさだと思い、水内くんの言葉を受ける事にして、小さくうなづき歩き出した。
一人公園に水内くんを残して。
「はぁ―…」
だよね…?
いつからだろう…
いや、もしかしたら初めからなのかもしれない。
君が、彼の事を見ている事に気づいたのは。
その姿が気になった自分に気づいたのも、いつからだろう…?
なのに、僕の気持ちはどんどん膨らんでいくばかりで、君に声をかけずにはいられなかったんだ…きっと。
君と話したかった、僕の事を見て欲しかった。
けど君の心は奪えなかった。