ラブ×コントロール


僕は本当は、君の優しさより愛が欲しかったのかもしれない。


僕の方が正直格好いいと思うし、頭だっていい、優しくもできる、君を包むことも…。


なのに、彼は簡単に奪った。


どんなに彼より僕の方が…と思ったって、君はそんな所では好きになってくれなかったね。


人の気持ちなんて簡単に奪う事はできない。


だから、彼から君を奪う事もできなかったんだ。


ーー


そして夏空の下、


私は急いで球場に向かって走る。


試合球場までは少し時間がかかる。


走ったせいで、少し潤んだ目は乾いた。


はぁ―…はぁ―…


早く向かわないと、


カイの応援にっ
約束したから、


…ううん


本当は、私がカイを見てたいから。


お願い、勝ってて!



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