ラブ×コントロール
それを見たカイは幹野の指を下ろし、一平を応援しながら、nextバッターボックスに入る。
「よーし!打てよ~一平!」
カキーン!
一平の打った打球は長打のヒットになり、ツーベースヒットになった。
盛り上がる桜川スタンドは、次のバッターのカイを迎えるとさらに歓声が上がる。
ここはきっとチャンスだよね?…お願い打って!
スタンドで私は祈った。
カキーン!
するとカイの打った打球は、センター前へのタイムリーヒットになり、一平がホームに帰る。
「ワワワァァ――!!」
同点に追いついた試合に桜川スタンドが沸く。
しかしその回は1点しか返せず、逆転は出来なかった。
そして両高とも得点は追加出来ず、試合は8回の桜川の攻撃まで進んだ。
打席に立った幹野は案の定敬遠されてしまい1塁へ進むと、サイン通り幹野が盗塁を決め2塁まで進む事に成功する。