ラブ×コントロール
信じてる
照りつける太陽の下、
むし暑い夏の日の午後…
県大会優勝校を決める決勝の日がやってきた。
ザワついている両スタンド席。
注目されてる両校なだけあって、スタンド席は埋め尽くされていた。
少し緊張感の漂うスタンド。
けど、一番緊張してるのは選手本人達だろうな。
私は、桜川ベンチ前で投球練習をしているカイを見た。
すると隣の絵美が口を開く。
「ねぇ宇美、昨日本道と何か話した?」
「えっ?まぁ、ちょっと」
「ちゃんと勇気づけた?」
「あ~どうだろ…」
どっちかと言うと、疲れさせたような…?
「絵美は?」
「うん、私も少しだけ…幹野くんに集中してほしいから」
「うん、そうだね…」