ラブ×コントロール


すると、ちょうどカイが制服姿で走ってきたのが見えて私は立ち上がった。


私の前まで走ってきたカイが立ち止まり、息を切らしながら…はぁはぁ…と呼吸を整えている。


私は何だかその姿にドキッとした。


「……カイ、そんな走って来なくても…」


「ばかやろ……約束だろーがっ?」


「まぁ……でも抜け出してきて大丈夫なの?祝賀会やってたんじゃ?」


「あぁ…うるさかったし、こそっと抜けてきたっ」


「ふーん…」


約束のために…。


私は照れてしまい少しうつむいた。


するとカイが息を整えながら言った。


「グラウンドの方降りね?」


「あっ…うん」



< 302 / 364 >

この作品をシェア

pagetop