ラブ×コントロール
アイツの決断
12月―。
私は少し悩んでいた。
それは自分の進路ではなく、
カイの行き先だった。
カイはすでに、スポーツ推薦で大学行きが決定した。
あの暑い夏が過ぎて…。
カイの名前は一気に広まり、野球界では有名人になっていた。
プロからの声もかかっていたという噂を聞きつつも、カイが選んだのは進学だった。
カイが決めた事だから、
それ以上聞かなかったんだ…私。
カイは詳しくは胸の内を話してくれなかった。
私に一言…。
「俺も進学するよ…」
と、だけ言ったんだ。