ラブ×コントロール
「あっ…」
私は小さくうなづいた。
するとカイは突然、頭をかきながら声をあげる。
「だ――!!」
「えっ!?…何?ビックリしたぁ」
と言った時には、
カイは私を、ぎゅっ…と抱き締めた。
胸がドキッと鳴る。
「え……えっと…?」
カイは私の頭に触れながら口を開いた。
「アホッ!」
「えっ!?…ゴメン」
「ちょっと…心配しただろ?」
「えっ…?」
カイも気にしてくれてたの?
「…ゴメン」
そう言って私はカイの肩に顔を埋めた。
「いや…いーけど、俺もちゃんと言ってなかったし」
カイが優しく私の頭を撫でる。
すると、
「あ―!カップルだぁ~ママカップルだよ~」
「………!!」
近くを通りかかった子供の冷やかし声に、私達はバッと離れた。