ラブ×コントロール
そして、
「お疲れ様でしたぁ――!!ありがとうございました―!!」
後輩達が3年生に挨拶する中、卒業試合が終わった。
すると、カイが笑顔で近づいてきた。
「どうだったよ~?」
「えっ…まぁ、良かったんじゃない?」
相変わらず凄かったなんて…言えないって。
「なんだそれ!?たまには素直に誉めろよな?」
「あーそ?じゃあ“たまに”でいーじゃない」
「うーわ、出たっ」
そう言うとカイは、少しすねた顔で私の横を通り過ぎようとして、私はカバンを持って立ち上がった。
「じゃあ私、先に帰るね?」
「はっ!?何で?」
「えっ?何でって…部の皆と帰るんじゃ?」
「はぁ~?んなわけねーだろ?帰るぞっ」
「ちょっと待って―いいの?だって今日最後っ…」