ラブ×コントロール
「うっさいチビ!」
私は睨み顔で、カイに向かってそう言った。
「おまっ…!またそれかよっ、だからおまえより3.5センチ高いって言ってんだろ~?」
「対して変わんないじゃん!っていうか考えが小さいっ」
「んな事ねーよっ事実だっ!」
まだペラペラ喋ってるカイに対して、私は呆れた顔で聞き流していた。
それにしても確かコイツ、野球部のくせにガタイはそんなに良くないよな?
本当に身長も私とたいして変わんないし、
ただムカつくのは、私より目がくりっとしてること。
カイのくせに…
ムカつく。
この頃私がカイに対して思う事は、こんな事ばっかだった。
カイも私に対して“口が悪い”だの“女らしくない”だの言うし、
きっとカイも、私に対して印象良くないんだろうな。
やなヤツと思ってたアイツの事を、まさかあんな風に思う何て本当に予想外だったんだ。