ラブ×コントロール
すると、水内くんが私の顔をじっと見てくる。
「えっ?」
「いや、それより今日はどうかした?」
「あぁ~寝てた事?そんなの水内くんと違って私はあるよ?たまにっ」
「ふふっ…いやそうじゃなくて、何か考え事してたんじゃないのかな?」
「えっ?何でっ?」
水内くんは余裕の笑みを私に向ける。
「ふっ…顔に書いてあるよ?」
「……どうだろ?」
お見通しな水内くんに、私は少しだけ口元を緩めてそう言った。
「う~ん当ててみようか?うちの野球部のエースの事だったりして?」
「……さぁ?」
「何か傷つけられる言葉でも言われたの?う~ん…彼、女の子扱い慣れてなさそうだもんね?」
「別にそんな事言われてないよ?確かに…アイツは水内くんみたいに、優しくないかもしれないけど…でも、あれでもいいとこあったりしてっ…」