ラブ×コントロール
「おいっ!つり目っ」
カイのその言葉に私は我に帰る。
「なっ……何よっ!?チビのくせにっ」
「おまえがボーッとしてるからだろっ?」
「だからって、そんな呼び方しなくたっていいじゃんっ!」
「おまえも数秒前にチビって言ったろーがっ」
「私はいいのよっ」
「はぁ!?意味分かんねーよっ」
「意味分かんないのはこっちよっ、あんた性格悪いんじゃないっ?」
そうやって私達の言い合いが始まると、いつもは止めに入る一平くんがやっと止めに入る。
「まぁまぁ、その辺で止めたら?」
「一平、おまえも思うだろっ?コイツの性格の悪さっ」
「さぁね?」
「一平くん、カイの方が性格悪いよねっ?」
「さぁね~?まぁ俺から見たらおまえらアレだよ“プラスとプラス”なんだよっ」
「はっ?」
「どういう意味なの?」
「だから、プラスとプラスだからそうなるんだよっ、だからどっちかがマイナスになったら~くっつくなっ?」
ニヤッとして一平くんがそう言うと、カイは意地悪そうに笑った。
「でもプラスとプラスなんだろ?じゃあ~くっつかねーなっ」
「私だってそっちの方がせいせいするしっ、じゃあ私、絵美の所に行くからっ」
私はその言葉にムカついて、その場を離れた。