ラブ×コントロール
アイツの実力
そして野球部は勝ち続けて、ベスト8にまで進む事になった。
私は内心すごくビックリしていた。
教室ではカイが「調子いいんだよ~」と言っていた。
そして3回戦目の日曜日。
私は試合前にカイにまた「絶対来いよっ!」と言われていた。
口ではしつこいっ!と言いながらも、どこかで楽しみにしていた。
アイツの投げる、ちゃんとした試合を見るのは初めてだったから。
アイツの“自信”っていうのも、ちゃんとこの目で見ておきたかったし…。
試合球場に、私は絵美と一緒に入る。
どっかの球場に入るのは私は初めてだった。
「へぇ~けっこう広いね~宇美っ」
「うん、そだねっ」
「あっち座ろう」
「うん」
そして私達は応援席に座る。