ラブ×コントロール
不覚にも
そして一年生も終わる頃。
友達の絵美が突然、
「宇美!今から野球部見に行こうよっ」
「えっ?どうしたの突然」
絵美が興奮したように私に言ってきた。
絵美は高校で出来た友達で、明るくショートカットの可愛らしい子。
そんな絵美が目を見開いて口を開く。
「実はね、私好きな人が出来たの!」
「えっ!?本当っ?」
「そうなの!だから彼が野球部で今から試合に出るのっ、今日は三年生の壮行試合なんだって~」
「へぇ~そうなんだ?」
「うん、だから見に行こうよ!ほら~」
「えっ…ちょっと絵美っ」
絵美に引っ張られ私達は教室を出る。
校内を出て私達はグラウンドへ向かった。
グラウンドではもう野球部が試合をしていて、意外といたギャラリーをかき分け、絵美はどんどん前に行く。
私も絵美について行きフェンス前に着くと、絵美が声を挙げる。