ラブ×コントロール


ある日、絵美がいつものように野球部の練習を見に行こうとしていた。


「宇美~今日一緒に見に行こうよっ」


「え~いいよっ、私は」


そんなにしょっちゅう見に行ってられないよっ…。


絵美の誘いを断ると、絵美が少し声のトーンを下げて口を開いた。


「でも…なんか、うちのエース調子悪いみたいよ?」


「…えっ?何で?」


「う~ん、詳しくは分かんないけど、幹野くんから聞いた、コントロールが悪いって心配してたよ」


「……コントロール?」


だってアイツ、コントロールが一番の強みでしょ?


どうして?


「ねっ、だから見に行って応援しようよ!きっと宇美が来たら良くなるよっ」


「そんなわけないでしょ?」


…とは言ったものの、気になる。


そうして私は、絵美と一緒に野球部を見に行く事に。


グラウンドに着くと、カイはいなかった。


またロードワークかな?



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