ラブ×コントロール


しばらくすると、カイが校門の方から走ってきた姿が見えた。


「あっ宇美、本道来たよっ」


「あ~うん…」


するとカイは、私に気づいて立ち止まった。


すると突然、大声で…


「おいっ!おまえ、バカだろっ!」


はっ…?


「はぁぁっ~!?」


思わず私も大声を上げる。するとギャラリーが一斉に私達の方を見てくる。


カイはツンとしたような顔で、さっさと走り去ってしまった。


何なのあれっ!?
意味分かんないっ!


何なのアイツ!


すると、フェンス越しに一平くんが近寄ってきた。


「悪いな?咲原、アイツ最近あんな感じでさっ」


「一平くん…何なの一体、私何かした?」


「いや、単なる八つ当たりとしか俺には思えないけどな?」


「八つ当たり?」


「困ったよ~アイツ意外と中は真っ直ぐで青いからよっ」


「はぁ…?」


「まぁ、次の試合までにコンディション整えてくれるといいんだけどな~あっ、ワガママエースが来たわ、じゃぁなっ」


「う…ん」


一体どうしたっていうのよ、カイのヤツ…。



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