ラブ×コントロール
肩を叩いてきたのは幹野くんだった。
「アイツ、分かりやすいなっ」
「えっ?絵美の事?」
「どうだろうな?」
ん…何だろ?
幹野くんの言った意味が分からずにいると、私はそのままカイに引っ張られ館内に入る事に。
ったく、何でコイツと二人になったの?
しかもホラーって…。
けど、私はホラーは得意だった。
ーー
そして、私達の映画の方が絵美達より10分遅れて終わり、飲み物を持って出口に行こうと立ち上がると、
「おまえさ、キャー!とか言えよっ、まったく動じてなかったろ?」
「えっ?だって、平気だったんだもん」
「チッ…どこまでも可愛くね~」
「はっ?…悪かったわね!どーせ“キャー”とか言えないですよっ」
カイに向かって、私はそう言いながら出口に出た。
けど、出口に出ても絵美達の姿がなく、私が辺りを見渡していると、カイが近寄ってきてた。
「バカかっ、おまえ気きかしてやれよっ?」