ラブ×コントロール
「あ~何なのっ、ひどい雨~っ」
「ちょっとだったのにけっこう濡れたな」
「うん…あっ、絵美達大丈夫かな?」
「大丈夫だろ、こういうハプニングが仲を深めるんだよっ」
「へぇ~」
“仲”ねぇ…?
私がカイをチラッと見ると、カイの濡れてる髪などを見て、少し胸がトクンッと鳴ったのを感じる。
何だろ…今の。
カイの髪が濡れてる姿なんて、初めて見たから何か…。
すると、カイが不思議そうな顔で私の方を向いた。
「何だよ?」
「いや…?あはっ、めっちゃ濡れてる~いい男じゃないけど台無しじゃ~ん」
「おまえもだろがっ!」
照れ隠しにそんな事を言うと、カイに即突っ込まれ、自分の服や髪を見る。
「あっ…本当だ」
そして私は、自分の長い髪をまとめる仕草をしようとした。