不思議な眼鏡くん
貪るようにキスをする。

理性が飛んだ。

小さく割れるような音がして、照明が切れる。ガラス戸から廊下の明かりが入るだけの、真っ暗な広いオフィス。かちゃんと鍵が閉まるような音がした。

荒い息づかい。乱暴にブラウスのボタンを外されて、手を入れられた。肌を滑る響の掌。その温度に、思わず声が漏れた。

響は咲を抱き上げると、真っ暗な奥の会議室に連れていく。扉を叩きつけるように強く閉めて、咲を会議室の机に抱え上げた。そのまま押し倒す。ガタッと大きな音がした。

腕を押さえつけて、狂ったようにキスをする。最初のときの優しさはなかった。乱暴に、でも全身で求められている。

ジャケットを捨て、ネクタイを捨て、ワイシャツを捨てた。上半身裸の響が暗闇に浮き上がる。

そして、咲のスカートをたくし上げ、ストッキングをちぎった。

乱暴に入れる。

咲は悲鳴をあげた。痛みと喜びに貫かれ、身を反らせる。脚を抱えられ、深く入れられた。響が動くたびに、咲の中心が揺さぶられる。

「好きだ、咲」
名前を呼ばれると、涙が出てきた。

体を押さえつけられ、強引に動かれても、溢れてくるのは愛しさだけ。

冷えた空気に、二人の熱気が広がる。

「ん……いく」
咲が無意識につぶやいた。

「すごい……俺も……」
響から呻きが漏れる。激しく動く。

咲は叫んだ。

頭が真っ白になる。宇宙空間に放り出された。浮かび上がるような感覚。

そして意識を失った。
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