不思議な眼鏡くん
響は布団を咲の肩にまで引っ張り上げた。それから隣に寝転ぶと、咲の肩に腕を回して抱き寄せる。
「わ、ちょっと」
咲の胸はもうどうにかなりそうなほどに動いていて、今にも発狂しそうだ。
「大丈夫だから。落ち着いて」
今にも笑い出しそうな声で言う。「こうするとあったかい」
目の前に響の胸元が見える。男性の肌をこんなに近くで見たことなんてなかった。咲は息をうまく吸えない。両手を胸の前でぎゅっと握りあわせる。
響が背中に手を回して、優しく撫でた。
二度、三度。
リラックスさせるように、そっと。
「緊張する必要ないよ」
「だって」
「これも、鈴木さんの初めて」
見上げると、響が微笑んでる。枕に頬を埋めて、こちらをじっと見ていた。
綺麗な瞳。
なんでいつも、隠してるんだろう。
背中から手を離すと、咲のストレートの髪を指に絡める。指先は長く、手のひらが大きい。
全然気づいてなかった。
見ようともしてなかった。
田中くんは、こんなにも男の人だったのに。
ドキドキする。
胸が……おかしい。
「わ、ちょっと」
咲の胸はもうどうにかなりそうなほどに動いていて、今にも発狂しそうだ。
「大丈夫だから。落ち着いて」
今にも笑い出しそうな声で言う。「こうするとあったかい」
目の前に響の胸元が見える。男性の肌をこんなに近くで見たことなんてなかった。咲は息をうまく吸えない。両手を胸の前でぎゅっと握りあわせる。
響が背中に手を回して、優しく撫でた。
二度、三度。
リラックスさせるように、そっと。
「緊張する必要ないよ」
「だって」
「これも、鈴木さんの初めて」
見上げると、響が微笑んでる。枕に頬を埋めて、こちらをじっと見ていた。
綺麗な瞳。
なんでいつも、隠してるんだろう。
背中から手を離すと、咲のストレートの髪を指に絡める。指先は長く、手のひらが大きい。
全然気づいてなかった。
見ようともしてなかった。
田中くんは、こんなにも男の人だったのに。
ドキドキする。
胸が……おかしい。