なにがどうしてこうなった!?
なんて、グルグルと考えている私に、
「そろそろ寝よっか」
と亮ちゃんは言った。
「う、うん」
ウッドデッキから垂らしていた足を上げ、立ち上がる。
後に窓から室内に入ろうとする私を亮ちゃんが、心配そうに見る。
「あ、そこの段差気をつけてね……って言ってるそばから」
言われてるそばから引っかかってよろけた。
亮ちゃんに腕を掴まれ、支えてもらいなんともなかったが、引っかかった足の指がジンジンと地味に痛い。
「美咲ちゃん、しっかりしてるようで意外と抜けてるのを自覚しなきゃダメだよ。
初凸猛進だし、危なっかしいんだから」
少し呆れ気味に言われ、私は少しムッとした。
「別に、危なっかしくなんてない……!」
そんな私の態度を見て、亮ちゃんは、はぁと一つため息をつく。
「自覚なしか……」
そう呟くと、ガシッと私の手首を掴んだ。
突然の行動に私の体はビクッと跳ねる。
「え?な、なに?」
怖いんですけど……?!
笑ってはいるが、さっきまでの優しい微笑みが、闇を含み怖くなってる。