なにがどうしてこうなった!?
「あー腹イタッ。 そんな即答しなくてもいいじゃん。
高橋さ、いい加減友達つくんないと、酒井さん心配するんじゃない?
それに、あんまりべたべたしてると、嫌われるよ」
笑顔で痛いところをついてくる……。
確かに、美咲には美咲の人間関係があるし、そこを尊重したくはある。
それに友達に関しても、ついこないだ美咲に心配された。
『いい加減、友達作った方がいいんじゃない?』と。
「……分かった。
桐島君たちのグループと一緒に登るよ。入れて」
しぶしぶ承諾すると、桐島君は嬉しそうな顔をした。
「お、よろしくな~、亮」
「いきなり呼び捨てかよ」
「いいじゃん。もう友達なんだからさ~。亮も俺のこと好きに呼んでいいから」
友達?
友達なんだろうか。
まあいいか、とりあえず友達(仮)ということにしておこう。
「じゃ、桐島で」
「名前で呼んでくれればいいのに~。照れ屋さんかー?」
桐島が人差し指の先で、俺の腕をつついてくる。
……ウザ。