なにがどうしてこうなった!?
「心配かけてごめんね。
亮ちゃんが見つけてくれたんだってね。
ありがとう」
「美咲が落ちたって聞いたとき、生きた心地がしなかった。
本当に良かった……」
二人の間に隙間ができて、温もりが遠ざかる。
でもその代わりに、見たかった人の姿か見れた。
「もう、何で泣きそうになってるの……!」
綺麗な目に、うっすらと涙を浮かべた姿が、すごく愛おしいと思った。
「泣きそうになって悪いかよ。本当に心配したんだからな」
そういいながら私の両頬に添えられる手は優しい。
「うん、ありがとう」
ああ、この温かい気持ちを今言わないでいつ言うんだ。