なにがどうしてこうなった!?

「あのね、亮ちゃん」

私の両頬に添えられている手を静かにとって、キュッと握る。

その握った手を顔の前で合わせて一つに包むようにする。

なんだか顔をみていうのは恥ずかしくて、握った両手を見てしまう。


「私、昔のかわいい天使な亮ちゃんが大好き。

でもね、それ以上に、見た目がダサくて、たまに意地悪で……。

いざというときは絶対に助けに来てくれる、そんな亮ちゃんが……」


「ちょっと待って」

————好き。

後はこう言うだけだった。

しかし、すんでのところで待ったがかかった。

えーここで止められるの?

少しねめつけるように見ると、すごく悔しそうで、でも凄く嬉しそうな顔をした人がいた。

< 144 / 151 >

この作品をシェア

pagetop