なにがどうしてこうなった!?




さー、やると決まったらちゃんとやってやりますか!



階段を上り、廊下を歩きながら説明する。


「普通教室棟つまりうちらの教室があるところは抜いて、

3階の音楽室・図書館・PC室、

2階の生物室・物理室・化学室、

1階の視聴覚室・美術室、

あと食堂と体育館。

この順番で案内するから」




言い終わってから少し失敗したと思った。


こんなに長ったらしくずらずらと言われたら普通混乱してしまう。



なんて、申し訳なく思ったのに。


ふと、横の男子が足を止めた。


それにつられて私の足も止まる。



その人は何故か口角が上がっていた。



「なんで笑ってんの?」


その微笑が理解出来ず、思わず聞いてしまった。



「いや、変わんないなって思ってさ」




そう、嬉しそうに言った。



その意味が変わらず怪訝な顔になってしまう。


「どーゆーこと?」


「昔、責任感とか正義感とか人一倍に強かったでしょ?

まぁ僕達の出会いがまさにそれを象徴してるわけだけど。

それが今も昔と変わらず良いところなんだなって嬉しくなったんだよ。

今も乗り気じゃないのにやるからにはって思ってくれたんでしょ?」



と、笑った。



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