なにがどうしてこうなった!?

「なに、あんたに関係あるわけ?」

うん、あるよ。


どうやら今の私は冷静じゃないみたい。


てゆーかこの図、なんだか懐かしいな。


昔もこんな風に亮ちゃんを助けたっけか。


「幼なじみなの。
だから関係はある。

それに嫌いなの。
あんた達みたいに関係も理由もないのに絡んでるやつら」

「ふ〜ん。眩しいねぇ幼なじみの友情か」

にやにやと余裕そうに笑ってる。

「でも嫌いとかそんな風に言われたら傷ついじゃうなー」

真ん中の男子の手が私の方にのびる。


頭の方に伸びてきた腕はどうやら頭を撫でる目的らしい。

触ってきたら振り払ってやる、そう思った瞬間。


さっきよりも数倍の力でガシっと両肩を掴まれ、少し後ろへ引かれた。

急なことで抵抗する暇もなく(抵抗する理由もないけど)
「わっ」
なんて間抜けな声を出しながらされるがままに身を任せた。

一瞬で後ろにいたあいつが私よりも前に出て、片手で私をガートし、もう一つの手で私の方へと伸ばされていた男子の手を掴んでいた。


「触らないでくれるかな……!」


今まで聞いた中で1番低い声。


低いといっても私の気持ちによっての違いかもしれないけど。


3人組はなにか驚いた様子で、


「わ、悪かった……」


と言って、さっきまでのしつこい絡みが嘘だったかのようにそそくさと自分たちの教室に向かって去っていった。


な…にが起こったの……?

あんなにしつこかったのに。

“亮ちゃん”が一言言っただけで、どっか行くなんて。


困惑してると、“亮ちゃん”は私の手首を掴んで


「美咲ちゃん、ちょっと来て」

と言い、歩き出す。

「え?!ちょ、なに?」


え、どこ行くの?

てゆーか、なんか怒ってる?



なんで?
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