なにがどうしてこうなった!?
「うっうるさいんだよ!いい子ぶるな!」
「いたっ!」
私が女の子だから突き飛ばすのは、はばかられたのか私の蝶々のヘアゴムを引っ張り、とって、地面に投げつけた。
投げられたヘアゴムは運悪く水たまりの中へ水しぶきをたてて入ってしまった。
「あ……!」
私の声のあとしばらくの沈黙が流れる。
「…………あたしのヘアゴム……」
心の声が漏れたのか、自分でも気付かずに言っていた。
それを聞き、我を取り戻したのかいじめっ子達は、たしか……
「お、俺たちは、わるくないからなっ!」
なんて言ってその場を走って去っていった。
なんで“たしか”ってつくのかと言うとそれどころじゃなかったのは言うまでもない。
数日前にお母さんが買ってきてくれたばかりだった。
まだ数回しか付けてないのに
……どろんこまみれ。