なにがどうしてこうなった!?
コテージまでの夜道はまるで2人だけの世界みたいでなんだか落ち着かない。
そんなことを考えていると急に、少し冷たいモノが首筋に触れた。
「ひゃっ!」
急な出来事に声を出し、首を竦めた。
すると直ぐに
「あ、ごめん。つい……」
と、私の首に触れた犯人が自供した。
「ついってなに、ついって!」
触られたところを手で抑えながら少し責めるように言うと、亮ちゃんは私の右肩に左手を置き、
「なんか……エロいなって思ったらついね」
と言いながら、今度はさっき触った方とは逆の首筋を、親指と人差し指で撫でた。
「……っ……変態!ばか!」
亮ちゃんの腕を振り払ってスタスタと歩く。
さすがにやりすぎたと思ったのか、
「美咲ちゃんごめん、もうしないから!
許してー!」
と言いながら後ろから追ってきた。
そんなこと言っても、もうだめ。許さない!
「ばか!」
イモ男子のくせに!イモ男子のくせに!
顔を真っ赤にして歩く私はコテージに着くまで亮ちゃんが言うことに対して“ばか!”か“変態!”としか言わなかった。