なにがどうしてこうなった！？

「バカしてるでしょ、それ」

少し睨んでやる。

自分の愚かな発言が思い出され恥ずかしい。


「別にいいよ、どうしてもやだってわけじゃないし。
元に戻ったらいいじゃん」

恥ずかしさを打ち消すために、つい気持ちとは反対のことを言ってしまう。

それでも亮ちゃんは嬉しそうに笑っていた。


「まあ戻れたら楽っちゃ楽だけどさ、美咲ちゃんにお願いされたら聞かないわけにはいかないからなぁ。
かわいい嫉妬も見れたことだし」


“嫉妬”と言う言葉が強く耳に響いた。

え、“しっと”？

“しっと”ってあの“嫉妬”だよね？

私のあれは嫉妬だったの……？


「違う、嫉妬なんかじゃない！」

その反応は予想していたようで、あははと流されてしまった。

流すなっ！

いや、でもそこを掘り下げられるよりはいい……のか？

なんだいいような気がして、よくない気もする。