育ててくれたヒト。


暫くして、6年1組のメンバーが全員集まった。



…いや。メンバー全員、ではない。



6年1組の生徒が、集まったと言うべきか。



読書にも熱中しつつ、そんな事を考えているとガラガラ…と小柄な女性が入ってきた。



途端に皆が席につく。



「おはようございます。今日から1年間、6年1組を担当する望永百合香と言います。宜しくお願いします。」



「先生!先生は何歳ですか?」



…毎年恒例の質問タイムだ…。



何時も同じことを聞かれ、先生も大変だなぁ…



「はーい。質問タイムは後で時間を設けるからその時にしてね。」



「なんだよ。つまんねーの。」



「年齢位よくね?」



やっぱり先生は大変だなぁ…



梨心はいつもこうだ。


全て大人目線に考える。


大人の心配をする。


同級生には結構厳しかった。


それを言ってしまうと喧嘩の元で、言わないようにしっかり見ててくれたのが真依だった。



その真依が今年は違うクラスなのだ。



まぁ、真依とクラス違くても



『大丈夫。』



今まで通りに今のクラスメートと話せばいいんだ。





望永百合香(motinaga yurika)♀

6年1組の担任。
今年初めての教師。
両親も教師で、学生時代成績優秀だった。
とても子供想いの優しい先生。
< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop